院長就任にあたって
私は上田市出身で、秋田大学の医学部を卒業しました。卒業後、研修ローテートが可能な秋田中通病院に就職し、胃腸科、循環器、呼吸器、代謝、リハビリテーションなど、内科と外科、小児科を含め幅広い分野に関わる臨床研修を経験いたしました。当時は、癌は不治の病で、癌の患者さまを担当して苦労したこともあり、また、最初の数時間の勝負で予後が決まるという点に魅力とやりがいを感じ、循環器を専攻することにしました。透析治療も循環器科が担当していました。その後、北九州の小倉記念病院で、当時日本で始まったばかりの、冠動脈を風船で拡張する治療法(PTCA)を見学し、秋田県内で初めてのPTCA施術も行いました。
初期研修終了後は、秋田中通病院で循環器の指導を受けた五味先生(諏訪共立病院院長)の紹介で、松本協立病院に就職いたしました。同時に、信州大学の研究生となり、大学での研究も並行して進め、信州大学学長を勤められた薬理学教室の千葉先生のご指導の下、医学博士を取得することができました。臨床では、第2内科の古田教授、佐々木講師のお力添えによって、東京女子医大でも研修させていただくことができ、循環器学会、不整脈学会等の認定専門医を取得することができました。
その後、県立木曽病院、駒ケ根の昭和伊南総合病院に循環器科医長兼副院長として勤務し、平成3年から、県立木曽病院元院長の久米田先生の紹介で、柏原クリニックの副院長に就任いたしました。そして、このまま一生副院長で気楽だなどと思っていたら、あれだけお元気だった水上悦子院長が急逝し、この度、柏原クリニックの院長に就任する運びとなりました。
水上悦子先生は、24時間、365日、嫌な顔ひとつせず、外来の患者さま、透析の患者さまの相談を受けておられました。全く、頭が下がります。私にそこまでできるのだろうか、一人では到底無理ではないかと思えるほどですが、幸い、久米田先生が医療法人金剛の理事長に就任してくださるとのことで、大変心強く思っております。久米田先生とは、昔、県立木曽病院でコンビを組んでおりました。当時のように力を合わせ、医療法人金剛および柏原クリニック、松塩クリニックを、今後しっかりと支えていきたいと思います。またそのためには、水上悦子先生の意志を継いだ職員の協力と、患者さまの信頼が不可欠であり、その点心して参りたいと考えております。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
令和5年1月
専門資格
・日本内科学会認定総合内科専門医・指導医
・日本循環器学会専門医
・日本心血管インターベンション治療学会専門医
・日本不整脈学会専門医
所属学会
・日本内科学会
・日本循環器学会
・日本心血管インターベンション治療学会
・日本不整脈学会
・日本透析医学会
・信州医学会
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