スタッフからのメッセージ

松塩クリニック透析センターで働くスタッフたちの現場の声をご紹介

  

 松塩クリニック透析センターにお世話になり、早18年がたちました。今迄管理職として、様々な改革を行って参りました。

 これまでの改革では、患者様の治療・看護に対しては、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=患者様の生活や生命の質)を考えた安心安全な透析治療の提供、個々の患者様の病態に合わせた処置対応、患者様の意見を受け止める真摯な姿勢等を常に心掛けて参りました。

 業務遂行については、院内における各種委員会の立ち上げ運用、透析治療や看護の研修、勉強会の実施、業務区分分担の最適配置等を工夫して行い、個々の職員と当院全体の業務運営や遂行能力の質の向上を目標として活動してきました。

 現在においては、様々な職種のスタッフが、それぞれ自分自身の職務を理解した上で議論討論を重ね、日々一歩ずつ前進していると、手ごたえを感じています。今後も、各委員会や会議の中で、情報の分析能力や判断力がさらに培われるものと大いに期待しております。

 これからも、今ある医療資源を効果的に活用しつつ、新しい医療資源を適宜取り入れながら、更なる医療の向上を目指して努力して参りたいと思っております。様々な業務がマニュアル化され効率が求められる一方で、個々の患者様に応じたきめ細やかな対応や判断をより一層大切にしていくことが、多様性が叫ばれる現代社会の中で求められる時代の要請だと思います。より質の高い未来の透析治療のために、これからの時代を牽引していく20代~40代の医療スタッフが、より良い環境の中で業務に当たることができるよう、さらなる改善を目指して参ります。


 透析医療専門のクリニックとして設立された当松塩クリニック透析センターでは、医師・看護師の他に臨床工学技士、薬剤師、栄養士など様々なコメディカルが、高い専門知識をもって患者様の治療にあたっております。

 慢性腎臓病の患者様は、糖尿病や高血圧などを抱えていらっしゃる事が多く、血管疾患(心不全、下肢閉塞性動脈硬化症など)になりやすい事が知られています。当クリニックではこれらの疾病を早期発見して治療にあたることができるよう、水分管理、血圧コントロール、血糖コントロールなどに加え、足部の観察と看護介入によるフットケアーの取り組みを徹底して行っております。

透析看護の特殊性
 透析室の看護師は、数年から数十年といった長い期間にわたり、患者様とその治療に深く関わります。一般外来と違い、1回4時間から5時間、週3回治療を受ける患者様に寄り添い、患者様の生活、家庭事情などの全体像を把握しながら、きめ細やかな看護を提供することができます。
 関わる期間が長いため、時に問題が生じることもありますが、患者様やご家族と話し合いを繰り返しながら解決していくことを通じて人生経験を豊かにできることも、透析看護の醍醐味だと考えます。
 また、透析看護は、一見“同じ治療を繰り返すだけ”と思われがちですが、実は日々様々な変化(疾病の進行や好転などの変化)があります。その僅かな変化にいち早く気付く技術を養うための研鑽を積む努力も必要です。大変な仕事ではありますが、やりがいとプライドを持って働く事が出来ます。


 血液透析を行う患者さまは、週3回4時間から5時間の治療を生涯に渡り継続しなければなりません。患者さまにとって、透析治療は日常生活の一部と言っても過言ではなく、大変な負担である治療に週3回通院する事がとてもお辛く感じられる日も多いかと思います。
 そのような患者さま達を受け入れる中で、私達が大切にしている事の一つは、日頃の”あいさつ“です。明るい笑顔と元気な声で“あいさつ”をする事で、少しでも患者さまの気分が明るくなり「頑張って来てよかった」と思っていただけるよう日々努めております。このようなあいさつや日頃の会話を通じて信頼関係を丁寧に築く事で、患者さまが私達に対して、体調の変化や日々感じていらっしゃる辛さ等を訴えていただき易い環境を作るべく、心がけている次第です。
 また、当院では院内感染対策にも力を入れております。患者さまの来院時に体温測定を行い、体調の変化がないか一人一人声をおかけして確認し、透析室入室前に体調の良くない方がいらっしゃらないかを把握できるよう、特に気を付けて努めております。
 患者さまの方でも、院内感染対策にご理解くださり、積極的にご協力をいただいており、スタッフと患者さまが一丸となって、感染予防に取り組んでおります。


 松塩クリニック透析センターでは、2010年にフットケアチームが発足しました。それから11年、紆余曲折ありながらもこの取り組みは続き、現在では、患者様の足の健康を支えるために、スタッフー同でフットケア(足の状態の観察とケア)を行っています。

 足は第二の心臓ともいわれており、健常な血液循環を保ち、健やかな生活を送っていく上で、とても大切な存在です。
 患者様の足の健康を保つことは、透析治療を行っていく上でも非常に重要です。今の健康な足を、患者様が10年後も維持できるように、当院では、足の観察やマッサージを積極的に行っております。
また、患者様がご自分の足の状態に関心を持ち、ご自身でも適切な管理が出来るように、パンフレット等を使ってのガイダンスも行っております。
 たかが足、されど足。ずっと大切にしていかなければならない「第二の心臓」のために、当院では、フットケアの一層の充実に取り組んでいきたいと思います。


 私は、松塩クリニック透析センターに勤務する以前は、看護師ではなく、臨床検査技師として、他病院で検査業務に従事しておりました。
 検査技師と看護師では、病気に対する視点やアプローチの仕方が全く異なります。検査業務に従事していた頃は、検査結果の情報を提供する仕事を通じて患者さまとの人間関係を築くという事は殆どありませんでした。
 しかし、透析治療を必要とされる患者さまの看護では、患者さまとの関係はほぼ一生涯にわたり続きます。一括りに透析治療といっても、腎臓だけでなく、様々な臓器や器官が関係してきます。同じ疾患を持つ患者さまでも、お一人お一人が体験されている状態はそれぞれに異なります。さらに、個々人の生活史や人生観、ご自身の病気に対する捉え方、家族環境、社会環境など、様々な背景事情も、個々の患者さまの置かれた状況に複雑に影響を与えています。
 それらを踏まえて、全体を見通しながら、患者さまと良い関係性を築く事で、見えてくる事も数多くあります。透析治療を通して、そうやって患者さま個人と向き合い、思いに寄り添う事の大切さを日々学んでいく中で、何より、私自身が育てられてきました。
 患者さまが安心して治療を受けられるよう、そして、個々の患者さまの状態に合わせた最適な看護が出来るよう、これからも努力して参りたいと思います。


 松塩クリニックに入職する前は、循環器を主に扱う急性期病院で、呼吸、循環、代謝といった生命維持に必要な基本機能を代行・補助するための装置、すなわち「生命維持装置」の操作および保守・点検を、医師の指示のもとで行っておりました。
 転職を考えたきっかけは、医療を通じてさまざまな人とコミュニケーションを取りたいという希望を持つようになった事です。しかし、患者様とのコミュニケーションを取るにはどうすればよいのか。私は、先ずとにかく[話を聞く]事に尽きると思います。透析についての疑問など受けた際にも、話をよく聞き、何を問われているのかをよく理解すれば、答えるときに、知識の押し付けではなく、相手の疑問にしっかり対応したわかりやすい説明ができると思います。また、患者様が治療を億劫に感じられている時にも、耳を傾けることで、治療に少しでも前向きになっていただくために自分たちに何が出来るのか、見えてくるものがあると考えます。
 患者様の話を聞き、自分に何ができるのかを常に考える姿勢をもって、自分は透析の現場に立ちたいと思います。そのために、透析についてのより多くのより深い知識を蓄え、松塩クリニックでの臨床工学技士としての仕事を突き詰めていきたいと思っております。
 医療法人金剛に勤務して良かったと感じる点は、普段勤務している施設ではないグループ内の別施設に行く機会があることです。そのため、他施設で行われている優れた対応を参考にして、自分の勤務する施設での業務に取り入れる事もできます。仲間でありながらよきライバルでもある、そうした存在が、時に守りに入ってしまう自分を鼓舞してくれる。そんなグループ内のスタッフ同士の触れ合いにも、いつも感謝を感じています。

 自己紹介が長くなりました。松塩クリニックの紹介をさせてください。
 当院では、日機装社の全自動透析用監視装置を使用しており、53床にて安全にオンラインHDF(血液濾過透析)を受ける事ができます。
 これが可能となる施設条件として、複数段階のエンドトキシンカットフィルターで有害な菌を除去し透析液を清浄化することが必要ですが、当院は、2012年より新設された水質確保加算2を届け出し、これをクリアする適切な水質管理がなされた施設としての認可を受けております。通常透析では十分に除去できない毒素をも取り除くことができるオンラインHDFと、日機装社の全自動監視装置との組み合わせにより、透析患者様に、より高品質の透析環境を提供することが可能になっております。


 チーム医療とは、一人の患者さまに対して、複数の医療専門職が連携して治療を行うことです。当クリニックでも、医師・看護師・臨床工学技士・薬剤師・医療事務等、たくさんの人が関わり、各々の技術や知識を持ち寄り連携して、患者さまに対する人工透析治療に取り組んでいます。

 臨床工学技士は、「工学」の領域では、患者さまに常に安全に使用していただけるように医療機器の点検・整備を行っています。「臨床」の部分では、医療機器の操作、シャントの観察、患者さまへの穿刺などを行い、透析治療中の状態変化を見逃さないよう、機械と患者さまの両方を見守っています。また、何気ない会話を通じて、「何か変わった事は無いか」など、患者さまの状態に様々な着眼点で気を配っています。そうやって「患者さま個々人にあった最適な透析治療」を提供することで、患者さまやそのご家族が、笑って、元気な生活を送って頂けるようにと考えて、日々の業務を行っています。

 透析は一生の付き合いです。患者さまは、不安などたくさん抱えていらっしゃるかと思います。分からないこと、不安なことがありましたら、是非何でも聞いて頂きたいと思います。チーム医療の一員として自分達のような臨床工学技士や他の専門職が多層的に関わることで、安全で安心な透析生活を送っていただけるよう、我々も切磋琢磨していきたいと思っています。

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